気がつくと、沖縄県でもコンビニ、携帯電話ショップ、飲食店、農地などで働く外国人が当たり前になりました。那覇市内では、地元の男子高校生と同じように、自転車で移動する外国人の姿もよく見かけます。沖縄県にはどれくらいの外国人がいるのか調べてみました。
沖縄県の在留外国人は33,402人
出入国在留管理庁の「令和7年末公表資料」4ページによれば、2025年末、沖縄県には33,402人の「在留外国人」がいます。「在留外国人」とは、日本に滞在できる資格を出入国在留管理庁から与えられている外国人を指します。ただし、在留資格のない外国人、滞在期間3か月以内の人、外交、公用、短期滞在、特定の活動を目的とする外国人などはこの「在留外国人」の中には含まれません(政府統計表「用語の解説及び在留資格一覧表」、表番号25-12-ex-1より簡略して表現)。
実は政府統計に「総在留外国人」という括りのデーターもあり、こちらは在留資格のない外国人以外がすべて集計されているそうです。しかし、「総在留外国人」よりも「在留外国人」の方が沖縄県の詳しい傾向が集計されていますので、この記事では「在留外国人」だけを統計値の参考にしたいと思います。
沖縄県に住む在留外国人で最多は、ネパール国籍6,937人
沖縄県に滞在している「在留外国人」は全体としてはどの国籍・地域が多いのか、出入国在留管理庁の「令和7年末公表資料」5ページを見てみました。2025年末の集計において、多い順に並べると、ネパール6,937人、インドネシア4,234人、中国3,338人、米国3,061人、フィリピン2,948人、ベトナム2,907人、韓国1,557人、ミャンマー1,530人、ブラジル1,064人などとなっています。
38種類もある在留資格
外国人が日本に滞在するための資格は「在留資格」と呼ばれ、目的によって38種類あります(出入国在留管理庁ウエブページ「Answer Q18在留資格・在留期間とは何ですか。」)。たとえば、観光なら「短期滞在」、日本の大学・学校で教育を受けるなら「留学」、布教活動なら「宗教」という在留資格が外国人に与えられます。
この記事では個々の在留資格も説明しながら書いていますが、それは沖縄県に住む外国人の傾向を理解するためです。在留資格の取得を目指している場合や最新の正確な情報を把握されたい場合は、出入国在留管理庁の「在留資格一覧表」などでご確認されることを強くお勧めいたします。
沖縄県で最も多い在留資格は、永住者6,488人
2025年末における在留資格の内訳をみると、沖縄県で最も多いのは永住者6,488人、続いて留学5,379人、特定技能4,651人、技術・人文知識・国際業務3,615人、技能実習3,615人、家族滞在2,522人、日本人の配偶者等 2,480人となっています(出入国在留管理庁、「令和7年末公表資料」、6ページ)。以下、在留資格の多い順に詳しくみていきます。
沖縄県の永住者はフィリピン、中国、米国などから
「永住者」とは外国人が無期限で日本に居住できる在留資格です。資格取得には、5年以上素行が良く、資産または技能があり、日本の利益に貢献という条件を満たす必要があります(出入国在留管理庁、「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」)。
永住者の国籍・地域別にみると、フィリピン1,296人(20%)、中国1,233人(19%)、米国1,102人(17%)、ブラジル539人(8%)、韓国419人(6%)、台湾295人(5%)、ペルー231人(4%)などとなっています。%の値は沖縄県に滞在する永住者の総数に占める割合を表します。政府統計の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)、在留外国人統計テーブルデータ(国籍・地域別 在留資格別 市区町村別)、表番号 25-12-t2」を使って集計しました。
5,000人以上が沖縄県に留学
2025年末、海外からの留学生が沖縄県内で5,379人という数字は多いように感じましたが、2024年の時点で沖縄県内には留学生を受け入れる機関が83カ所もあり(沖縄県「沖縄県外国人雇用実態調査 調査報告書(詳細版)令和4年9月」、1ページ)、日本語学校から大学院まで選択肢が充実しています。このうち大学院、大学、短期大学、高等専門学校で学ぶ留学生は641人です(沖縄地域留学生交流推進協議会、「沖縄県内における外国人留学生数 令和7年度5月1日現在」)。「5,379人」と「641人」は集計日が5カ月ほどずれているため、本来は同じ引き算の式に入れるべきではありませんが、4,700人くらいの留学生が日本語学校や専修学校に在籍していると言えそうです(計算式:5,379-641=4,738)。
2025年末の国籍・地域別では、留学が最も多いのがネパール3,716人(69%)、ミャンマー283人(5%)、中国317人(6%)となっています。%の値は留学の在留資格で沖縄県に滞在する外国人すべてに占める割合です。こちらは政府統計の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)、在留外国人統計テーブルデータ(国籍・地域別 在留資格別 市区町村別)、表番号 25-12-t2」を使って集計しました。
特定技能は就労するため
「特定技能」という資格は、出入国在留管理庁の「外国人労働者に関する制度概要」(令和8年7月1日更新)8ページによれば、特定の産業分野において就労するためのものです。技能と日本語能力に関する基準を満たす外国人に与えられ、1号と2号があります。1号では通算上限5年まで在留できますが、家族の帯同は基本できず、国内の受入数上限は全分野合計で80万5,700人までと定められています。一方、2号の方には、資格更新の上限がなく、条件付きで配偶者と子の帯同もでき、受入数上限も設定されません。
この資格で最も多いのはインドネシア1,920人(41%)で、続いてネパール724人(16%)、フィリピン219人(5%)、ベトナム717人(15%)、ミャンマー713人(15%)などです。%の値は特定技能の在留資格で沖縄県に滞在する外国人すべてに占める割合です。政府統計の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)、在留外国人統計テーブルデータ(国籍・地域別 在留資格別 市区町村別)、表番号 25-12-t2」を使って集計しました。
技能実習は日本の技能を実務を通じて習得するため
「技能実習」とは、「外国人技能実習制度について 令和8年8月14日改訂版」(法務省 出入国在留管理庁, 厚生労働省 人材開発統括官)6ページによれば、実務を通じて日本国内の技能を習得し、母国にそれを移転する外国人に与えられる資格です。日本に入国してすぐに2か月間の講習を受け、その後に雇用契約を結び、実習を開始します。在留期間の更新にあたっては実技試験や学科試験が課され、最長5年滞在できます。
この資格で最も多いのは、別資格の特定技能でも最多だったドネシア1,641人(45%)、続いてベトナム970人(27%)、フィリピン341人(9%)、ミャンマー309人(9%)などです。%の値は技能実習の在留資格で沖縄県に滞在する外国人すべてに占める割合です。政府統計の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)、在留外国人統計テーブルデータ(国籍・地域別 在留資格別 市区町村別)、表番号 25-12-t2」を使って集計しました。
技術・人文知識・国際業務も就労するため
「技術・人文知識・国際業務」も日本で就労するための資格です。出入国在留管理庁の「該当する活動・上陸許可基準について」によれば、自然科学や人文科学の技術・知識が必要な業務に携わる場合、大学卒業と同等、日本の専修学校の専門課程や専攻科修了、情報処理技術の資格、10年以上の実務経験のいずれかが求められます。また、翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝、海外取引業務、服飾、室内装飾デザイン、商品開発などの業務に就く場合、3年以上の実務経験が必要です。ただし、翻訳、通訳、語学の指導の業務に限っては、大学卒業者であれば3年以上の実務経験がなくても在留が許可されます。
この在留資格で最も多い国籍・地域は、中国542人(15%)で、続いてフィリピン397人(11%)、ベトナム396人(11%)、台湾288人(8%)、韓国259人(7%)などです。%の値は「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で沖縄県に滞在する外国人すべてに占める割合です。政府統計の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)、在留外国人統計テーブルデータ(国籍・地域別 在留資格別 市区町村別)、表番号 25-12-t2」を使って集計しました。
なお、就労目的が「教授」「芸術」「報道」「経営・管理」「教育」「企業内転勤」「興行」など、別の在留資格に当てはまる場合、「技術・人文知識・国際業務」ではなく、それぞれに対応した在留資格として申請・取得することになります。
家族滞在は在留資格を有する外国人の配偶者や子供のため
「家族滞在」という在留資格は、在留資格を持つ外国人が扶養する配偶者や子に与えられる資格です。この資格で最多の国籍・地域はネパール862人(34%)、続いて中国476人(19%)、ベトナム228人(9%)、フィリピン177人(7%)、米国156人(6%)などです。%の値は家族滞在という在留資格で沖縄県に滞在している外国人すべてに占める割合です。政府統計の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)、在留外国人統計テーブルデータ(国籍・地域別 在留資格別 市区町村別)、表番号 25-12-t2」を使って集計しました。
「日本人の配偶者等」として沖縄に住む外国人は米国が圧倒
「日本人の配偶者等」という資格は、日本人の配偶者、特別養子、日本人の子として出生した人に与えられます。なお、「特別養子」とは「養子となるお子さんの実親(生みの親)との法的な親子関係を解消し、実の子と同じ親子関係を結ぶ制度」(こども家庭庁ウエブサイト「特別養子縁組制度について」)によって成立する養子です。
この在留資格で最も多い国籍・地域は、米国1,239人(50%)、続いて韓国143人(6%)、フィリピン142人(6%)、中国129人(5%)などとなっています。%の値は「日本人の配偶者等」という在留資格で沖縄に滞在している外国人すべてに占める割合です。政府統計の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)、在留外国人統計テーブルデータ(国籍・地域別 在留資格別 市区町村別)、表番号 25-12-t2」を使って集計しました。
在留資格の傾向は国籍によって異なる
沖縄県に在留する外国人全体としては永住者が最も多いことは冒頭に書きましたが、国籍・地域ごとに内訳を見ると、これ以外の在留資格が上位を占める例もあります。例えば、沖縄県に滞在するネパール人の5割以上は留学ですし、インドネシア人、ベトナム人、ミャンマー人であれば特定技能や技能実習が主流です。政府統計の「在留外国人統計(旧登録外国人統計)、在留外国人統計テーブルデータ(国籍・地域別 在留資格別 市区町村別)、表番号 25-12-t2」を用いて集計しました。
「在留外国人」の対象ではない米軍の構成員・軍属・その家族
最後に、在留外国人の統計には、在日米軍の構成員・軍属・その家族は含まれていないため、沖縄県におけるその数も含まれていないことにも触れたいと思います。これは日米地位協定(正式名称「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」)の第9条に基づく取り扱いです。これによって米軍の構成員は日本の旅券・査証(ビザ)関する法令が適用されず、構成員・軍属・その家族は日本における外国人としての登録・管理に関する法令も適用されないことになっています。
インターネット検索だけで沖縄に滞在する米軍関係者の数を探すなら、沖縄県知事公室 基地対策課の「沖縄の米軍及び自衛隊基地(統計資料集)令和8年4⽉」しかないようです。その3ページにおいて、沖縄県に駐留している米軍の構成員は25,843人、軍属は1,994人、その家族は19,463人、合計47,300人と報告されています。この報告書は2026年に公表されていますが、この値はあくまで2011年6月末であり、15年前の数であることに注意してください。

